【獣医師監修】猫のおしっこが出ない時の原因と対処法について



愛猫のおしっこが突然出なくなったり、おしっこをしようとしているのに出ていない場合、何かしらの病気が潜んでいる可能性が高いです。

この記事では猫のおしっこが出ない場合に考えられる原因と対処法について解説しています。

「猫が尿をしない!どうすればいい?」と慌てる前に、まずは最後まで目を通していただけると幸いです。

猫のおしっこが出ない原因と対処法

①尿路閉塞

「猫がトイレでおしっこをしようと踏ん張っているのに尿が出ない」

その場合に考えられるのが「尿路閉塞」です。

膀胱に貯まった尿は尿道を通って外に排泄されますが、知らずにできていた膀胱結石が尿道で詰まると尿が出なくなります。

*参考:猫の膀胱結石の原因や治療法について

特に雄猫は尿道の先端が細くなっているためリスクが高く、「雄猫が踏ん張っているけど尿が出ていない」場合は尿路閉塞の可能性が非常に高いです。

対処法

尿路閉塞の場合、尿が出ないまま放置していると急性腎不全になる危険性があります。

急性腎不全は容態の悪化が急速なスピードで進行していき、最悪の場合は命を落とす危険性がある怖い病気です。

そのため「雄猫」が「踏ん張っているのに尿が全く出ていない」場合は、即座に動物病院に連れていきましょう。

検査の結果、尿路閉塞である場合は獣医師による「圧迫排尿」や「ペニス先端部からのカテーテルの挿入」により、尿道の詰まりを治療します。

②腎不全

「トイレにも行かずに排尿姿勢も取らない」場合に気をつけるべき病気に腎不全があります。

腎不全には慢性腎不全と急性腎不全がありますが、「突然尿が出なくなった場合」は急性腎不全に特に気をつけなければなりません。

急性腎不全は、上記で解説した結石による尿路閉塞以外にも「中毒」や「感染症」によっても引き起こされます。

特に猫では観賞用の植物を誤食してしまう事故が多く、ユリの花や葉、根などを少しかじっただけで急性腎不全を引き起こします。またチョコレートやタマネギなどの食物中毒にも注意しなければなりません。

*参考猫が食べてはいけない食べ物まとめ

急性腎不全になると腎臓機能が正常に働かずに無尿状態に陥ります。また非常に強い嘔吐が見られたり、元気食欲の低下、中には意識混濁や呼吸不全などの症状が出ることもあります。

対処法

「突然おしっこをしなくなった。排尿姿勢も取らない」加えて、特に「元気食欲の低下も同時に見られ、嘔吐や下痢などもしている」という場合は急性腎不全の可能性が高いため、すぐに病院に連れていきましょう。

急性腎不全の場合は、治療開始までの速さがその後の予後に大きく影響を与えます。

また治療に関しては、その原因に対する治療と投薬や輸液が必要になります。

③膀胱炎

猫は膀胱炎になると「膀胱の違和感」から1日に何回もトイレに行くようになります。

そしてトイレに行ってもあまり尿は出ません(既に膀胱は空っぽであるため)。

この場合は尿が出ていない訳でも、尿が作られていない訳でも無く膀胱の違和感から残尿感を感じてトイレに行っているのです。

*参考:猫の膀胱炎の原因や症状、治療法について

対処法

「日に何度もトイレに行く」「尿は出ているよう」「尿が臭う」「尿が赤い」などの場合は、膀胱炎が疑われます。

可能であれば採尿し、尿と一緒に動物病院へ連れていきましょう。

細菌性膀胱炎であれば抗生剤の治療で治ります。また猫の場合はストレス性の膀胱炎もあり、その場合はストレス要因の除去が必要になります。

まとめ

猫の尿が出ない場合の原因や対処法についてはこれで以上です。

猫は腎臓や膀胱などの尿路系疾患になることが多く、尿が出ない場合は何かしら病気が原因である可能性が高いです。

そのため、普段は病院に連れて行かない飼い主さんであっても、愛猫の尿が出なくなった場合はできるだけ早期に病院に連れて行くことをおすすめします。

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書いた人

著者:サワキ ショウタロウ



動物病院勤務の獣医師(8年目)。神奈川県横浜市出身。飼い主さんがネットに氾濫する誤った情報に騙されない為にサイトを設立。獣医師による正しい知識を提供してます。多忙な毎日ですが、暇を見つけてTwitterやサイトを更新。フォロー・ブックマークしていただけると嬉しいです。

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