【獣医師監修】”病気や肥満の原因に” 猫に炭水化物は必要か?



肉食動物である猫にとって炭水化物は必要不可欠の栄養素では無く、過剰摂取は肥満や病気の原因となりえます。

この記事では、猫にとっての炭水化物の必要性病気や肥満の原因になる理由を解説しています。

猫に最適なキャットフードを選ぶためにも、まずは猫と炭水化物の関係について知っておくことが大切です。

猫にとっての炭水化物

猫は元々肉食動物

猫は元々肉食動物です。

人間や犬は雑食性であり炭水化物(糖質)から必要なエネルギー量を生成するため、必ずしも肉(動物性のタンパク質)を食べなくても生きていけます。

対して猫は完全肉食性であるため、動物性タンパク質からエネルギーを生成します。

肉食動物である猫は肉を食べなくては生きていくことが出来ないのです。

猫に炭水化物は必要ない

野生の猫ではネズミなどの獲物をハントして生きています。

ネズミを始めとする獲物はほとんどがタンパク質と脂肪であり、炭水化物はほとんど含まれていません(実際にネズミには1%程度しか炭水化物は含まれていない)

野生の猫を見ればわかるように、タンパク質からエネルギーを生み出す猫に炭水化物はそれほど必要ないのです。

キャットフードには炭水化物が多く含まれる

しかしながら、市販のキャットフードには30〜40%程度も炭水化物が含まれています。これはなぜか?という話ですが、簡単に言えばキャットフードの生産コスト削減のためです。

本来の猫の食性に合わせた高タンパク質・低炭水化物のキャットフードを生産しようとすると大量の肉を必要とするため生産コストがかかりすぎてしまいます。

そこで生産業者は使用する肉の使用量を減らし、その分をとうもろこしなどの穀物を使用することでフードのカサ増しを行い生産コストの削減を行います。

猫に炭水化物は肥満や病気の原因

動物性タンパク質から既にエネルギーを生成している猫にとっては炭水化物は余剰エネルギーでしかありません。そのため、炭水化物は猫の肥満の原因となります。

元々肥満に耐えられる体の仕組みを持たない猫では、肥満は人間以上に糖尿病や脂肪肝(肝リピドーシス)、膀胱炎、慢性膵炎など重大な病気のリスクを大きく高めます。

*参考:肥満猫でのダイエットの必要性について

加えて猫は肉食動物であるため穀物を消化吸収する体内のシステムが発達していません。

*食物アレルギーによるかゆみが原因で皮膚の炎症が悪化した例

そのため、炭水化物源としてキャットフードに多く含まれている穀物(乾燥とうもろこしなど)に対して食物アレルギーになりやすいのです。

*参考:猫の食物アレルギーの原因や症状について

まとめ

猫にとっての炭水化物の必要性はこれで以上になります。

炭水化物自体に害があるわけでは決してありません。しかし、猫の食性を考慮すると炭水化物の過剰摂取は避けるべきだというのがお分かりになったかと思います。

猫の食性を正しく理解し、猫に適したキャットフードを選択することが愛猫の病気を予防し生涯寿命を大きく延ばすことにつながります。

これを機に、今与えているキャットフードを今一度見直してみてはいかがでしょうか?

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書いた人

著者:サワキ ショウタロウ



動物病院勤務の獣医師(8年目)。神奈川県横浜市出身。飼い主さんがネットに氾濫する誤った情報に騙されない為にサイトを設立。獣医師による正しい知識を提供してます。多忙な毎日ですが、暇を見つけてTwitterやサイトを更新。フォロー・ブックマークしていただけると嬉しいです。

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