愛猫に耳掃除をする必要があるのか、よく分からない飼い主さんも多いと思います。
この記事では猫の耳掃除の必要性、正しい方法と回数(頻度)について、飼い主さんにも分かりやすく解説しています。
Contents
猫に耳掃除は必要か?
猫は自分で耳の中を手入れすることはできない
猫はとてもきれい好きな動物で、毎日毛づくろいを行って自分の体をお手入れします。ですが、猫は自分で耳の中のお手入れをすることができません。
そのため、猫の耳の中に耳垢が溜まって汚れていることも多く、中には茶色や黒色の耳垢がたまったり、耳の中が臭くなっていることもあります。
また「外耳炎」と呼ばれる耳の病気まで発展してしまっている場合も多いのです。そのため、耳の病気を防ぐために、日頃の愛猫に耳掃除を行う事は実はとても大切な事なのです。
*黒い耳垢や茶色い耳垢が大量に出ている場合は以下の記事を参照してください
猫の耳掃除の正しいやり方
猫の耳掃除は獣医じゃなければ出来ないと思われがちですが、実は暴れまわる猫で無ければ、ご家庭でも飼い主さんが愛猫に耳掃除をしてあげることは可能です。
そこでここでは、猫の耳掃除の正しい方法について、順を追って解説していきます。
①耳掃除の準備
まず人間用の綿棒と、コットン、そして猫の耳掃除用クリーナー液を用意します(*慣れないうちは人間用の綿棒を使わず、化粧用コットンのみを使うのが良いでしょう)
ご家庭で猫の耳掃除をする際に使用するイヤークリーナー液は、ビルバックのエピオティックが最もおすすめです。エピオティックはほとんどの動物病院で使用している犬猫用のイヤークリーナー液ですから、ご家庭でも安心して使用する事ができます。
ティッシュでも強くこすらなければ大丈夫です。猫の耳を傷つけないよう「強くこすらず」「優しく」を心がけてお手入れしていきます。
猫の耳掃除用のクリーナー液でぬらしたコットンでぬぐうだけでも、耳の外側の汚れはとることが可能です。
②耳を軽く引っ張りあげる
まずは猫がリラックス出来る姿勢で、耳の先端部を軽く指で持ち、優しく引っ張りあげて耳の中がしっかり見えるようにします。
③耳の外側を拭く
まずはイヤークリーナー液をつけたコットンなどで、見えている汚れ(耳垢)を拭き取りましょう。
奥の方の汚れは無理に取ろうとせずに、見えている汚れだけをぬぐい取ってあげるだけでもOKです。
*初めはこの動画のように、耳の外側を拭き取ることから始めるのが良いと思います
猫の耳掃除に綿棒を使ってはダメなの?
猫の耳掃除に綿棒を使ってはいけないと書かれている記事がネット上には散見していますが、猫の耳掃除に慣れ、綿棒を上手に使える人は綿棒を使っても全く問題はありません。
*おとなしい猫なら綿棒を使ってこのような掃除の仕方も可能です
ただし、少し注意する事があります。
注意①:激しく嫌がる猫ではNG
耳掃除を激しく嫌がり、頭を強くふるような猫の場合は、綿棒が耳の奥に刺さってしまう可能性があるため、無理に綿棒は使わないほうが良いです。その場合はコットンを使用しましょう。
あくまで綿棒を使う場合は、耳掃除を激しく嫌がらず、おとなしくしている猫の場合だけにしてください。
注意②:綿棒で強くこすり取ろうとするのはNG
また綿棒を使って耳道を強くこすりすぎると、皮膚を傷つけてしまうため、強くこすりつけるのはNGです。
綿棒を使う場合も、目で見える範囲で優しく耳垢をぬぐいとってあげるようにして下さい。
注意③クリーナー液を耳の中にいれるのはNG
また、耳用のクリーナー液を耳の中に入れもみこみ、それを拭い取るという耳掃除の仕方もよく紹介されていますが、これはおすすめできません。
実際の医療現場では治療のために耳の中を徹底的に綺麗にするため、そのような方法を用います。
ですが、家庭ではどうしてもクリーナー液が耳の中の奥の方に残ってしまうことが多く、それが元で耳の奥(中耳など)に問題が生じる可能性があるためです。
イヤークリーナー液は、コットンや綿棒につけて使うようにしてください。
猫の耳掃除まとめ
何度か耳掃除をトライしてみると、案外スムーズに出来る子もいます。中には人間のように耳掃除に快感を感じ、飼い主におねだりするほど大好きになる猫もいます。
ただ中には激しく嫌がったり、噛み付いたりする子もいます。そのような場合は無理せずに汚れが目立ち始めたら定期的に動物病院で耳掃除をしてもらうようにしてくださいね。