猫は非常に綺麗好きなため、常に体をきれいに保つために毎日こまめに毛づくろいを行います。
しかし「猫がいつもより毛づくろいをしすぎる」時には他にも隠された重要な意味があるのです。
そこで今回は、猫の毛づくろいに隠された意味や毛づくろいをしすぎる理由を説明したいと思います。
Contents
猫が毛づくろいをしすぎる理由と意味
①体温調節のため
猫には汗腺がほとんど存在しません(唯一、肉球の裏には存在します)。
そのため、猫は暑い時に「パンティング」という浅く速い呼吸によって体内の熱を発散させていますが、それ以外にも実は毛づくろいによって熱を発散させています。
唾液の蒸発による熱の発散
毛づくろいにより唾液をたっぷり被毛につけ、その唾液が蒸発する時に猫の体温を奪います。
大した効果がなさそうだと思うかもしれませんが、猫の体からの熱の発散の30%ほどが、毛づくろいによる唾液の気化熱によるものなのです。
②落ち着くため(リラックス)
猫は驚いた時やストレスを感じた後に「自らを落ち着ける為」にも毛づくろいを行います。
人間であれば、深呼吸をしたり、コーヒーを飲んだりして落ち着くことができますが、猫の場合は心が乱れた時に毛づくろいをすることで落ち着きを取り戻します。
そのため、愛猫がいつもより毛づくろいをしすぎている場合はストレスを感じる原因が無いか確認して見ましょう。
猫が毛づくろいしながら噛む理由
猫が自分の毛づくろいをしながら自分の体を噛む場合もありますが、その理由は痒いからです。
猫の場合は被毛が多く、顔や耳などの毛が少ない部分以外は爪でひっかいてもあまり効果がありません。そのため直接歯で痒い所に噛み付いた方が、かゆみに対しての効果があるのです。
猫同士で毛づくろいをする理由
親しい猫同士で行われる毛づくろい
単独で行うグルーミングをセルフ・グルーミングと言うのに対し、複数の猫がお互いにグルーミングすることをアログルーミングと言います。アログルーミングは、親しい猫の間でのみ見られる親和行動の一種です。
メス猫は性別を問わず、親しい猫に毛づくろいをしてあげるのに対し、オス猫はメス猫だけにしかしないと言われています。
また、互いに仲よさげに毛づくろいしていたはずの猫が、突然攻撃行動を見せることがあります。こうした攻撃性は約30%の猫に見られ、多くの場合は毛づくろいの直後で見られます。理由ははっきりしませんが、優位性を誇示しているのではと考えられています。
猫が柴犬に毛づくろいしている動画
柴犬に対して毛づくろいをしてあげる猫ちゃんの動画です。親しい猫同士で行うアログルーミングも、異種動物間でも成立するんですね。