猫の毛づくろい



猫が毛づくろいをしすぎる理由

猫は基本的には体をきれいに保つために毛づくろいを行いますが、実は猫の毛づくろいには他の重要な意味があります。そのため、飼い主さんから見ると、猫の体が十分きれいなのに毛づくろいをしすぎていると感じてしまうのです。

毛づくろいの基本は体をきれいに保つため

猫が毛づくろいをよくする1番の理由は体を清潔に保つためです。

猫は元来きれい好きな動物である為、日頃から自分の被毛のケアをかかしません。舐めることで被毛についたゴミや匂いなどを常に取り除き、できるだけいつもきれいな状態にしているのです。

体温調節のためにも毛づくろいを行う

猫には汗腺がほとんど存在しません(唯一、肉球の裏には存在します)。そのため猫は暑い時にパンティングという呼吸によって熱を発散させていますが、実は他にも熱を発散させる方法があります。それが毛づくろいなのです。

毛づくろいにより唾液を被毛につけ、その唾液が蒸発する時に猫の体温を奪います。大した効果がなさそうだと思うかもしれませんが、猫の体からの熱の発散の30%ほどが、毛づくろいによる唾液の気化熱によるものだと言われています。

そのため、普段の体温調節の為にも毛づくろいを行うのです。

自分が落ち着く為(リラックス)

猫は何らかの原因により、驚いた時やストレスを感じた後に、自らを落ち着ける為にも毛づくろいを行います。

人間であれば、深呼吸をしたり、コーヒーを飲んだりして落ち着きを取り戻すことができますが、猫の場合は毛づくろいをすることでゆっくり落ち着きを取り戻しています。

猫が毛づくろいしながら噛む理由

猫が自分の毛づくろいをしながら自分の体を噛む場合もありますが、その理由は痒いからだと考えられます。

人間の場合、痒い場合は自分の手でひっかきますが、猫の場合は被毛が多く、顔や耳などの毛が少ない部分以外は爪でひっかいてもあまり効果がありません。そのため直接歯で痒い所に噛み付いた方が、かゆみに対しての効果があるのです。

猫が他の猫の毛づくろいをしてあげる理由

親しい猫同士で行われる毛づくろい

単独で行うグルーミングをセルフ・グルーミングと言うのに対し、複数の猫がお互いにグルーミングすることをアログルーミングと言います。アログルーミングは、親しい猫の間でのみ見られる親和行動の一種です。

メス猫は性別を問わず、親しい猫に毛づくろいをしてあげるのに対し、オス猫はメス猫だけにしかしないと言われています。

また、互いに仲よさげに毛づくろいしていたはずの猫が、突然攻撃行動を見せることがあります。こうした攻撃性は約30%の猫に見られ、多くの場合は毛づくろいの直後で見られます。理由ははっきりしませんが、優位性を誇示しているのではと考えられています。

猫が柴犬に毛づくろいしている動画

柴犬に対して毛づくろいをしてあげる猫ちゃんの動画です。親しい猫同士で行うアログルーミングも、異種動物間でも成立するんですね。

書いた人

著者:サワキ ショウタロウ



動物病院勤務の獣医師(8年目)。神奈川県横浜市出身。飼い主さんがネットに氾濫する誤った情報に騙されないようにする為にサイトを設立。獣医師による正しい猫の知識を提供していきます。多忙な毎日の中、暇を見つけてはTwitterやサイトを更新中。フォロー大歓迎。

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