【獣医師監修】必ず知っておきたい猫のワクチンの必要性や副作用について



この記事では猫のワクチンの必要性や、種類、値段、ワクチンの副作用について解説しています。

愛猫にワクチンを受けさせようか迷っている」「どのワクチンを受ければいいか分からない」といった猫の飼い主さんは、ぜひとも最後まで読んでいただけると幸いです。

猫のワクチン(予防接種)の必要性は?

ぼーちゃん
なぁ先生、俺は外嫌いだから一切外には出ないけどさ、それでもワクチンを受けなくちゃいけないのかい?
サワキ
受けなくちゃいけない訳ではないけれど、受けたほうがぼーちゃんにとって絶対に良いよ
注射嫌いなんだよな….

初めて子猫を家に迎えた場合、ワクチンを受けた方が良いのか分からない人が多いかとおもいます。

特に完全室内飼育の場合ワクチン接種は必要ないと思うかもしれませんが、室内飼育でも感染症にかかる場合は多々あります。

まじか!

例えば多頭飼育の場合、同居猫がウイルスを持っている場合もあります。

また子猫が生まれたブリーダーさんのところで既に子猫が感染しており、家に迎え入れた段階でウイルスを持っている場合もあります。

*ウイルスは持っているからといってすぐに発症する訳では無く、抵抗力が低下した際に悪さをし始めます。

私は普段から完全室内飼育の場合であってもワクチン接種(3種混合)を飼い主さんに勧めています

猫のワクチン(予防接種)の種類は?

猫のワクチンの種類は主に3種、5種、7種混合、猫エイズワクチンがあります

【猫のワクチンの種類一覧】

3種混合:猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症(FC7)、猫汎白血球減少症

5種混合:3種混合+猫クラミジア感染症、猫白血病ウイルス感染症

7種混合:5種混合+カリシウイルス2種(FC28、FC64)

*カリシウイルスには種類の異なる3種類があります

猫免疫不全ウイルス(猫エイズ)

どれを受ければいいんだろう??

飼育タイプ別、猫が接種すべきワクチン

①完全室内飼育の場合

完全室内飼育の場合であれば3種混合ワクチンで良いでしょう。

完全室内飼育の場合は感染リスクが低いので、僕は飼い主さんにいつも3種を勧めています
ふう、なんか種類が少なくて助かった気分…

②半室内飼育・完全外飼育の場合

外では野良猫と接触する機会が多くあるため、感染症にかかるリスクは室内飼いと比較すると激増します。

そのため5種または7種混合を選ぶことをおすすめします。

野良猫は病気を持っている子が多いからね!

また、頻繁に外に出る猫の場合は猫エイズに感染している野良猫と喧嘩した場合に猫エイズに感染してしまうリスクが非常に高いので、猫エイズワクチンの接種も検討した方が良いでしょう。

猫エイズに関して詳しく知りたい飼い主さんはこちらを参照にしてください。

猫のワクチン接種の正しい時期

一般的に、生後2〜3ヶ月でのワクチン接種が最も良い時期だと言われています

生まれた直後〜生後2ヶ月までは母乳で守られている

生まれたばかりの子猫はお母さんの母乳を飲んで育ちます。お母さんの母乳には子猫の体をウイルスから守る抗体というものがたくさん含まれています。

そのため、生まれてから生後2ヶ月くらいまでは母乳から取り入れた抗体(母子免疫と言います)がウイルスや細菌などから子猫を守ってくれます

なるほど。だからお母さんの母乳を飲むことは大事なんだね
ちなみに、この時期にワクチン接種しても母子免疫でワクチンの効果が半減してしまうんだ

生後2ヶ月を過ぎると母子免疫が低下

生後2ヶ月を過ぎる辺りから母子免疫が低下し抵抗力が低下してくるので、この時期から感染症に感染しやすくなってしまいます。

また母子免疫の影響が低下するのでワクチンの効果も低減することがありません。

この時期(生後2〜3ヶ月)にワクチン接種をするのが最も適切な時期です

猫のワクチン接種の値段

一般的に以下の料金内に設定されている動物病院がほとんどです。

【猫のワクチンの料金(目安)】

3種混合:4000〜5000円

5種混合:5000〜7000円

7種混合:7000〜8000円

猫エイズワクチン(1回):4000円程度

ただワクチンには決まった値段はありませんので動物病院によって多少差があります。

確実な料金を知りたい場合には、来院する予定の病院に電話で一度確かめておくのが良いと思います。

猫のワクチン接種の頻度(間隔)

生まれて初めてのワクチン接種は2回(もしくは3回)で確実な効果を発揮するといわれています。

最初は1回だけじゃ十分じゃ無いんだね
混合ワクチン(3種、5種、7種)であれば2回のワクチン接種を推奨しているよ

またワクチン接種で作られた免疫力は時間が経つと徐々に低下してしまうため、生後2年目以降は一年に一度ワクチン接種を受けることが大切です。

年に1回の注射か・・・(ブルブル)

猫のワクチン接種の副作用

猫のワクチン接種はほとんどの場合、副作用が起こりません。

ただし可能性は0ではないので予め起こりうる副作用を知っておくことが大事です

副作用の症状

副作用の症状として、元気・食欲が無くなる軽度の嘔吐や下痢が起こることがあります。

しかしながら、これらは動物病院への来院によるストレスの影響である場合も多く、1日安静にしていれば翌日は元気が戻っていることが多いです。

動物病院は行くだけで疲れるんだよな(犬とかいるしさ)

気をつけるべき副作用の症状

猫のワクチン接種で気をつけなければならない副作用としては、アナフィラキシーショックがあります。

これはワクチンに含まれる成分に過剰に反応してしまった場合に起こるのですが、以下の症状が出た場合は、すぐに獣医師が対処しなければなりません

接種後10分〜1時間以内:激しい興奮、よだれ、嘔吐、けいれん

接種後2時間〜:全身のじんましん、顔の異常なむくみ

そのため、ワクチン接種後は1時間程度は家に帰らず副作用が出た場合にすぐに対応してもらえるように動物病院で待機するのが良いでしょう。

動物病院によっては「すぐに帰ってもいい」と言われることもあるかもしれませんが、念のために病院で待機しておくのが一番良いと思います

猫のワクチン接種時の注意点

猫の体調が悪い時にワクチン接種をしてしまうとワクチンの副作用が出やすくなります

動物病院ではワクチン接種前に必ず一通りの健康診断を行い、獣医師が問題ないと判断した場合のみワクチン接種を行います。

そのため、愛猫の体調がすぐれない場合は無理にワクチンを受けさせようとするのではなく、体調が良くなってから病院に連れて行ってあげてください。

まとめ

なぁ先生、ぶっちゃけワクチンの事故って結構起こるのかい?
僕が診てきた猫ちゃんでワクチン事故(亡くなるようなこと)が起きたことは無いよ。たまに副作用が出る場合もあるけど、すぐに適切な治療をすれば大きな事故には繋がらないよ

安心して任せられる動物病院であれば、副作用を過剰に心配する必要は無いと思います。

愛猫の健康のためにも病気の予防が何よりも大事です。そのため、できるだけワクチン接種を定期的に受けることをおすすめします。

仕方ないからおとなしく受けに行くか…
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書いた人

著者:サワキ ショウタロウ



動物病院勤務の獣医師(8年目)。神奈川県横浜市出身。飼い主さんがネットに氾濫する誤った情報に騙されない為にサイトを設立。獣医師による正しい知識を提供してます。多忙な毎日ですが、暇を見つけてTwitterやサイトを更新。フォロー・ブックマークしていただけると嬉しいです。

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